小さなプリント基板をそのままSMT実装ラインに流すと、
うまく固定できず、ズレや破損の原因になることがあります。
そこで使われるのが「面付け(パネライズ)」です。
プリント基板の面付けとは?
面付けとは、複数の基板を1枚のパネル基板としてまとめることを指します。
パネル化することで、
- 実装機で安定して搬送できる
- リフロー工程での反りを抑えやすい
- 材料効率が向上しコスト削減につながる
といったメリットがあります。
なぜ面付けが必要なのか?
小型基板は扱いにくい
基板が小さいほど、実装機での固定が不安定になります。
パネル外形を設けることで、搬送や位置決めが安定します。
実装精度を高めるため
面付け基板には「フィデューシャルマーク(位置合わせマーク)」を配置します。
これにより、SMT実装時の部品位置ズレを防ぎます。
コスト削減につながる
パネルサイズを最適化することで、材料の無駄を減らし、
実装歩留まりの改善にもつながります。
面付けの種類
同種面付け
同じ基板を複数並べる方法です。
- 量産向け
- コスト効率が高い
- 工程が安定する
異種面付け
異なる基板を1枚のパネルにまとめる方法です。
- 試作向け
- 小ロット生産に適している
- 少量多品種に対応可能
基板の分割方法(デパネリング)
面付けした基板は、最後に分割(デパネリング)します。
Vカット

V字型の溝を入れて折って分割する方法です。
特徴
- 直線分割に適している
- 仕上がりがきれい
- 量産に向いている
ミシン目(マウスバイト)

小さな穴を並べ、手で折れるようにする方法です。
特徴
- コストが比較的低い
- 試作向き
- 分割後に若干バリが残る場合がある
ルーター加工
回転刃で外形加工する方法です。
- 曲線形状に対応可能
- 仕上がりが非常にきれい
- コストはやや高め
Vカットとミシン目の違い
| 比較項目 | Vカット | ミシン目 |
|---|---|---|
| 分割形状 | 直線のみ | 比較的自由 |
| 仕上がり | 滑らか | ややギザギザ |
| コスト | やや高い | 低め |
| 向いている用途 | 量産 | 試作 |
面付けしないとどうなる?
面付けを行わない場合、
- 実装ズレ
- リフロー炉内での反り
- 分割時の破損
といったトラブルが発生する可能性があります。
特に小型のFR-4基板では、パネル設計が重要になります。
パネルサイズに制限はある?
あります。
パネルサイズは、
- 実装機の搬送幅
- リフロー炉のサイズ
- 自動分割機の対応寸法
などに依存します。
設計時には、製造設備の仕様を確認しておくことが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 面付けは必須ですか?
小型基板ではほぼ必須と考えられます。
Q2. 試作でも面付けするべき?
小ロットではミシン目方式がよく使われます。試作時から量産を想定した面付け外形だと試作の段階で良し悪しがわかるので効率がよい。
Q3. Vカットのデメリットは?
直線分割しかできない点です。
Q4. ミシン目のバリは問題になりますか?
用途によっては、問題になり後処理が必要になる場合があります。
まとめ
プリント基板の面付けは、
- 実装の安定化
- コスト削減
- 品質向上
を実現する重要な工程です。
分割方法には、Vカット・ミシン目・ルーター加工があり、
用途や生産数量によって最適な方法が異なります。
まずは基本を理解し、
製造条件に合わせた選択ができるようにしましょう。


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