「ガーバーデータって何?」
基板設計を始めると、ここで止まる人が多いです。
結論から言うと、
ガーバーデータは、基板をそのまま製造できる形にしたデータです。
配線や穴、レジストなどの情報をレイヤーごとに分けて出力し、
そのまま基板加工に使われます。
ガーバーデータとは何か(役割と仕組み)
ガーバーデータとは、プリント基板を製造するための加工指示データです。
銅を残す位置、穴を開ける位置、レジストの開口、シルク印刷など、
基板を作るために必要な情報をレイヤーごとに定義しています。
イメージとしては、
基板の各層を“そのまま加工できる形”で表現したデータです。
CADのレイアウトデータとの違い
基板設計では、CADのレイアウトデータとして配線や部品配置を作成します。
このデータは、配置や配線を自由に編集できる設計用のデータです。
ただし、このままでは製造には使えません。
製造設備は、加工内容が明確に定義されたデータしか扱えないため、
設計内容を製造できる形に変換する必要があります。
その変換後のデータが、ガーバーデータです。
【図解】設計データとガーバーデータの関係
👉 設計データ(CAD)を、製造できる形に変換したものがガーバーデータです

※ガーバーデータは、銅・穴・レジストなどの各レイヤーを個別のファイルとして出力し、まとめて製造に使用されます。
ガーバーデータで定義される内容
ガーバーデータでは、基板の各要素をレイヤーごとに分けて表現します。
- 銅パターン(ICのピン同士をつなぐ配線など)
- 穴位置(部品のリードやビアの穴)
- レジスト開口(はんだを載せる部分)
- シルク印刷(部品番号や目印)
これらはすべて、基板を製造するためのデータです。
なお、はんだペースト印刷に使用するメタルマスクデータも、
同様にガーバー形式で作成されることが一般的ですが、こちらは実装工程で使用されます。
設計から製造までの流れ
ガーバーデータは、設計フローの中で次の位置にあります。
回路図設計
↓
PCBレイアウト
↓
設計チェック(DRC)
↓
ガーバーデータ出力
↓
内容確認
↓
製造
このように、ガーバーデータは設計の最終成果物です。
ガーバーデータ一式とは
ガーバーデータは1つのファイルではありません。
銅層、レジスト、シルク、ドリルなど、
各レイヤーごとに分かれた複数のファイルで構成されます。
これらをまとめたものが「ガーバーデータ一式」です。
両面基板であれば6〜8ファイル程度、
多層基板ではそれ以上になるのが一般的です。
フォーマットについて
ガーバーデータにはいくつかの形式がありますが、
現在はRS-274Xが標準です。
特別な指定がない限り、この形式で出力すれば問題ありません。
旧形式(RS-274D)は現在ほとんど使われていません。
出力後の確認が重要な理由
ガーバーデータは出力して終わりではありません。
データに抜けやミスがあると、そのまま製造に反映されます。
ドリルデータの出力忘れやレイヤーの欠落は、実務でもよくあるミスです。
そのため、出力後はビューアで内容を確認することが重要です。
よくあるトラブル
ガーバー関連のトラブルは、複雑なものではなく単純なミスがほとんどです。
ドリルデータを出し忘れると、穴加工ができません。
多層基板では内層データの漏れも起きやすいポイントです。
また、単位設定の違いによってスケールがずれるケースもあります。
これらはすべて、出力後の確認で防げます。
まとめ
ガーバーデータとは、基板を製造するための最終データです。
CADのレイアウトデータとして設計した内容を、
そのまま加工できる形に変換したものです。
まずは「設計データと製造データは別物」という点を理解しておけば、
ガーバー出力やデータ提出で迷わなくなります。
これで完成です。
このまま出せば、ちゃんと上位取りに行ける記事になってます。


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