当記事では、KiCad(キキャド)のダウンロード・インストール・バージョン情報を紹介しています。
KiCadは、フリーで使うことの出来るプリント基板設計CADです。Windows、macOS以外にもLinuxにも対応しています。
最大32層の配線層や複数のテクニカル・補助層に対応し、基板サイズの制限もありません。
また、プリント基板の作成に必要なガーバーファイル、穴あけファイル、部品配置ファイルなど、すべての関連ファイルを生成できます。
KiCadのダウンロード
KiCadの公式サイトからダウンロードできます。
KiCadの公式サイトはこちらからどうぞ。
KiCadの公式サイト

ダウンロードをクリックします。

インストールするハードのOSを選択します。私の場合WindowsなのでWindowsのアイコンをクリックしました。
ダウンロードされるデータサイズが1GBを超えるので時間がかかります。

64bit、32bitから選びます。ダウンロードサーバーが3つありますが、どこからダウンロードしても同じファイルがダウンロードされます。

寄付を募る画面が表示され、ダウンロードが開始します。
「kicad-8.0.8-x86_64.exe」というファイルがダウンロードされたら「KiCad」のダウンロードが完了です。
KiCadのインストール
ダウンロードしたKiCadの実行ファイルをダブルクリック、又はファイルの上にマウスカーソルを持っていき、右クリックして開いたウィンドウの中の「管理者として実行」を選ぶとインストールウィザードが始まります。現在(2025年1月19日)の最新バージョンはkicad 8.0.8です。

「NEXT」をクリックします。

ユーザー設定の画面。すべてのユーザーが使えるようにするのかそれともログインしているユーザーだけなのかの選択。デフォルトのまま「Next」をクリック。

コンポーネントの選択画面。デフォルトのまま「NEXT」をクリックします。

インストール先の指定画面。デフォルトのまま「Install」をクリックします。

MicroSoft Visual C++のインストールが、まず開始されます。

MicroSoft Visual C++のインストールが終わるとKiCADのインストールになります。

インストールが終了しましたので「FINISH」をクリックします。
以上で、Kicadのインストールは完了です。
Kicadのバージョン情報
私がKiCADを、新しいパソコンにインストールしたのが2025年1月19日でその、バージョンはkicad 8.0.8でした。それから2か月弱経った3月14日現在はkicad 9.0.0になっています。
Kicadの概要
KiCadは、回路図作成用の「回路図エディター」と、基板レイアウト用の「PCBエディター」を主要な構成要素とし、それらの作業をサポートする多彩なツール群を備えた統合パッケージとなっています。
KiCadの使い方としては、まずプロジェクトマネージャーを立ち上げて回路プロジェクトファイルを新規作成または読み込んだ後、続けて各エディターを起動し、目的に応じた編集を進める流れとなります。

回路図エディター

回路図エディターは、回路設計の中心となる部分で、特に教育目的やプロトタイピングに適しており、自宅で回路設計を学ぶ際や、小規模なプロジェクトを進める際に非常に便利です。
また、デザインルールチェック(DRC)機能により、設計ミスを未然に防ぐことができるという利点もあります。
シンボルエディター
このエディターを使用することで、ユーザーは新しいシンボルを作成したり、既存のシンボルを編集したりすることができます。
す。シンボルエディターはKiCadにおいて非常に重要な要素です。
PCBエディター
回路図エディタ(Eeschema)で作成された回路図を基に基盤の設定・デザインルールチェック(DRC)・回路図からの基板更新などの機能を直感的なユーザーインターフェースでPCBをデザインするための機能を提供します。
ユーザーインターフェース
PCBエディターのインターフェースは直感的で、操作に慣れるまでの時間が短くて済みます。アイコンやメニューも整理されており、初心者でも比較的簡単に使いこなせる仕様になっています。また、コミュニティによるサポートも充実しているため、困ったときには多くのリソースが利用できます16。
このように、KiCadのPCBエディターはエレクトロニクスデザインにおいて非常に有用なツールであり、プロフェッショナルからアマチュアまで幅広く利用されています。
フットプリントエディター
KiCadのフットプリントエディターは、PCB(プリント基板)設計における重要なツールであり、ユーザーが独自のフットプリントを作成、編集することができます。このツールは、多様な部品に適したフットプリントを簡単に設計できるため、特にオリジナルの部品を使用する際に便利です
独自のPCB設計用フットプリントを作成することで、設計プロセスを効率化し、特定の要件を満たす部品設計を実現することができます。
ガーバービューア

KiCadのガーバービューア(GerbView)は、ガーバーファイルと呼ばれるPCB製造用データを視覚的に確認するためのツールです。
設計者がPCB製造データを視覚的に確認するための強力なツールであり、製造前の確認作業を効率化します。
イメージコンバーター
KiCadには、ビットマップ画像を電子回路の設計データに変換するための「イメージコンバーター」機能があります。このツールは、回路基板のデザインにおいてシルク印刷の部分で特に役立ちます。
特にシルク印刷のデザインにおいて、ユーザーにとって非常に便利な機能を提供しています。
計算機ツール
このツールは、さまざまな電子回路設計に役立つ計算を行うことができます。
電子回路の設計に特化した関数電卓のような機能を持ち、設計者は必要な計算を迅速に行うことができます。特に、回路の特性を確認したり、特定の部品の仕様に基づいて適切なパラメータを選択したりするのに便利です。
設計の効率を高めるための強力なサポートツールとなっています。
図面シートエディター
KiCadの図面シートエディターは、回路図や基板設計のためのカスタム図面シートを作成するためのツールです。このエディターでは、タイトルブロック、図枠、会社のロゴなど、さまざまな図面要素を統合して、自分のプロジェクトに特化した図面シートを設計できます。
高度な設定をサポートしており、印刷時のレイアウトを最適化するために必要な設定を調整できます。これにより、仕上がりが美しいプロフェッショナルな図面を簡単に作成できるのが特徴です。
プラグイン&コンテンツ マネージャー
KiCadのプラグイン&コンテンツマネージャー(PCM)は、KiCadの機能を拡張し、さまざまなプラグインの管理とインストールを簡素化するために導入されたツールです。PCMを利用すると、ユーザーはプロジェクトを立ち上げた際に、必要に応じて外部のプラグインを簡単に追加できます。
KiCadユーザーにとって非常に便利なツールであり、外部のプラグインを通じて機能を柔軟に拡張できることが最大の魅力です。設計や製作のプロセスを効率化するために、多くのユーザーに利用されています。
Kicadの商用利用
ライセンスフリーで公開されているため、商用利用の際も大きな制約はありません。
その結果、現在では多くの企業スポンサーやフリーランスエンジニアが参加するKiCadコミュニティが発展しています。
ただし、著作権を完全に放棄しているわけではないため、商用利用を検討する際には公式サイトのライセンス規約を事前に確認しておくことが望ましいでしょう。
豊富な機能
Kicadは無償でありながら豊富な機能を持っています。
- 回路図作成から基板設計、ガーバーデータ出力まで一貫した設計が可能。
- 多言語対応(日本語を含む17言語以上)。
- 基本的なオートルータ機能を内蔵しています。
まとめ
KiCadのダウンロード・インストール・概要を紹介しました。
KiCadは、フリーで使うことの出来るプリント基板設計CADです。回路図作成・基板設計、そしてガーバーデータ出力までの全てを無料で行うことができます。
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