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英語で書かれた半導体のデータシートの見方

オシロスコープの画像 SI解析
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当記事では、英語で書かれた半導体のデータシートの見方について紹介しています。

SIシミュレーションを行う様になってからというも、シミュレーションの対象になるICに対して流してはいけない電圧や許される波形品質などを調べる為に英語表記のデータシートと向き合う機会が多くなりました。

データシートとは、部品メーカが準備した部品の取り扱い説明書です。

インターネットが普及する以前は紙の書籍でした。

メーカーに電話をして送付してもらったり、JPCAショーに赴いて自分の足でかき集めたりしたもです。

時代は進歩し現在は、ほぼPDFファイル化されてネット経由でメーカーサイトから無料で取り寄せる事が出来ます。

かつては半導体といったら日本製という時代もありましたが、現在の半導体は海外メーカー製の場合がほとんどなので英語表記のデータシートというケースが多い。

私は、英語力が無いので翻訳サイトと睨めっこしながらの作業になっています。

データシートから気になる文章をコピーして翻訳サイトに張り付けて理解する。

最初は闇雲に全文を翻訳して理解しようとしていたのですが、慣れてくると目的の数値が早く見つけられる様になります。

データシートでキーになるキーワード

それは、定格(Rating)や、特性(Characteristics)というキーワードで検索する様になったからです。

全ての情報が書かれている訳ではありません。

データシートによってまちまちなのですが大体の場合、SIシミュレーションで必要なICの情報は動作周波数とオーバーシュート・アンダーシュート、LowレベルとHighレベルのしきい値、セットアップタイム・ホールドタイム、立ち上がり時間・立ち下がり時間、Highレベルの時間・Lowレベルの時間などの情報です。

電気設計でよく使う英語:パート1(最大と最小、~以上と~以下)

最大はmaximum/at most/up to、最少はminimum/at least/doun to。

誤差や範囲についてはmore/higherが「なになに以上」、less/lowerなら「なになに以下」という意味です。

定格(Rating)

部品が正しく機能するための条件定格電圧/電流/温度などがあります。
 
多少OKな最大定格と、一瞬でも超えられない絶対最大定格があります。

DCとACがありDCは電圧などの定格を記述したもの、ACは波形品質の定格を記述したものです。

特性(Characteristics)

英語で書かれたRecomend DC Operating conditions(DCの動作条件)に関するデータシートの例
Inpu英語で書かれたデータシートの例Vih

朱枠部分からInput High Voltageは1.0Vから3.6VがHighレベル信号と認識、Input Low Voltageは0.8Vから-0.3VがLowレベル信号と認識することがわかります。

NOTES1.VIH(MAX.)=VDD/VDDQ+1.5V for pulse width ≦ 5ns、NOTES2.VIL(min.)=VSS/VSSQ-1.5V for pulese width≦nsから

その部品が持つ入力範囲・精度など、信号をLowレベルなのかHighレベルなのかを判断するしきい値がSIシミュレーションでは必要な情報です。

絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings (Continued))

絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings (Continued))は全ての部品のデータシートに記載されている訳ではありません。

記載されている部品に限って適用して良いという情報になります。

まとめ

SIシミュレーションをするとデータシートから解析に必要な情報であるオーバーシュートやアンダーシュートと言われている流してはいけない電圧や、LowとHightをデバイスが認識するしきい値などのこの範囲で部品を使いなさい。という解析に必要な情報を読み取るということが必要になります。

英語力の乏しい私は、翻訳サイトで翻訳しながら必要な情報を集めるという作業をしています。

ただ、SIシミュレーションの場合は全文を翻訳して理解する必要は無く、流してはいけない電圧やLOWとHIGHの閾値、信号のタイミングなどが分かればいいので、そこだけに注意して膨大なページから必要な情報を無駄をかけずに探します。

最近のデータシートであれば、テキスト埋め込みのPDFなので文字検索出来ますし、PDF内の文字をコピペして翻訳サイトに張り付ける事ができます。

英語のデータシートから情報を読み取るためには、翻訳サイトと睨めっこ状態になる事が必須。

これが、なかなか予想以上に時間がかかってしまい侮れない作業と思っています。

又、表記方法も半導体メーカーによって違うのでメーカー毎の違いがあるという前提で調べないといけません。

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