この記事では、ガーバーデータをDXFに変換する方法を2つ紹介しています。
フリーソフトを使う1種類の方法と有料ソフトを使う1種類です。
ガーバーデータとDXFデータは互換性がないため、必要に応じてファイル形式の変換が求められます。
ガーバーからDXFデータへの変換は需要がありますが、DXFデータからガーバーへの変換は需要があるかどうかわかりません。
設計の効率向上やCADファイルの互換性確保、スムーズなデータ交換が主な理由です。
DXFは配線を「輪郭」で、ガーバーは「中心線+線の太さ」で表現します。ガーバーデータには、業界標準の「RS-274X(拡張ガーバー)」と旧形式の「RS-274D(標準ガーバー)」の2種類があり、用途に応じた適切な形式の選択が重要です。
製造の工程を円滑に進めることが重要です。
KiCADでガーバーデータをDXFに変換する

フリーで使える基板設計CAD「KiCAD」でガーバーデータをDXF
作業の流れは、下記手順です。
①、事前準備として新規プロジェクトを作成。プロジェクト名は任意で作成します。

②、ガーバービューアでガーバーを取り込む。

ファイルタブ⇒ガーバープロットファイルを開く を選択。開きたいガーバーファイルを選択します。

ガーバーデータが開きました。
③、PCBエディタへエクスポート。


レイヤーを割りつけてエクスポート。エクスポート先は、①で新規作成した新規プロジェクトのPCBに上書きをする。
④、上書きしたPCBをPCBエディタで立ち上げる。

PCBエディタが立ち上がりました。

ファイル ⇒ プロットを選択します。
プロット設定ウィンドウが開きます。

左上の出力フォーマットを「DXF」に設定。左列の「含めるレイヤー」をDXF出力するレイヤー(ガーバーデータを取り込んだレイヤー)だけにします。設定出来たら下段の「プロット」を選択。
ファイル名の指示をする箇所はありません。プロジェクト名のDXFファイルが作成されます。

出力されたDXFファイルをDWG TrueViewで見てみました。イメージしていたDXFに近いデータです。やはり矩形で描かれている基板外形が面データになっているようです。
追ってPlocompのガーバーの入力、又はDXF出力時のパラメーターで調整できるのかを探ってみたいと思います。
PloCompでガーバーデータをDXFに変換する
PloCompはベクターやイメージファイルの複数の図面を重ねて表示できるビューワーで、データ変換や図面比較、さらには2D CADレベルの編集機能を備えています。
ファイル 入出力:HPGL、PDF、DXF、DWG、IGES、SXF、EMF、TIFF、JPEG、Bitmap、PCX、FPX、GIF、PNG 入力のみ:GERBER、NC-Drillに対応している多機能のソフトです。
有料のソフトです。お試し版で30日間無料でフル機能を使うことができます。

PloCompでガーバーデータを読み込みます。

出力でDXFを選択して出力します。

出力されたDXFファイルをDWG TrueViewで見てみました。背景が白色になっていてイメージしていたDXFと違っていますが矩形で描かれている基板外形が面データになっているようです。
追ってPlocompのガーバーの入力、又はDXF出力時のパラメーターで調整できるのかを探ってみたいと思います。
ViewPLOTでガーバーデータをDXFに変換できませんでした
無料で使うことができる多機能のガーバーデータのビューアソフトViewPLOTでガーバーデータをDXFに変換できるのかを試してみました。
ViewPLOTでガーバーを取り込みます。「File」⇒「Loard files」でガーバーデータを読み込みます。


ガーバーデータを選択して取り込むレイヤーを指定して「OK」を選択。

ガーバーデータが取り込まれます。

ガーバーデータを選択して取り込むレイヤーを指定して「OK」をクリック。

ライセンス チェックで「 VIEWPlot ライセンス ファイルが見つかりません」と表示されてDXF出力はできませんでした。
ViewPLOTのビューアはフル機能ですが、無料で使う場合の試用版では出力データを保存できません。
ガーバーデータを取り込んで絵柄を見ることはできますが、ガーバーデータの変換することができませんでした。
まとめ
ガーバーデータをDXFに変換する方法を2つ紹介しました。
無料の基板設計CAD「」KiCADでガーバーデータをDXFに変換する方法と有料ソフト「Plocomp」
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