ガーバーデータを提出したあとに、
- 「内層がありません」
- 「PTHとNPTHが混在しています」
- 「メタルマスクがありません」
といった問い合わせを受けたことはありませんか。
多くの場合、設計ミスではなく出力・確認段階のミスです。
本記事では、ガーバー提出で実際に起こりやすいトラブル事例と、その対策を整理します。
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事例1:内層出力漏れ
内容
多層基板で内層ガーバーを出力していない。
原因
- 出力設定のチェック漏れ
- 旧テンプレート使用
- 層フィルタ設定ミス
対策
- 出力前にレイヤー一覧を確認
- 出力後にビューアで層数確認
- 提出前チェックリスト運用
事例2:PTH/NPTH混在
内容
めっき穴と非めっき穴が同一ドリルファイルに含まれている。
原因
- 分離設定未実施
- CAD設定未変更
- テンプレート流用
対策
- PTH/NPTH分離出力
- ドリルリスト(ツールリスト)確認
- 穴図と数値照合
事例3:メタルマスク出力忘れ
内容
SMT実装基板なのにメタルマスクデータがない。
原因
- 出力対象に含め忘れ
- 両面の片面のみ出力
対策
- 一式チェック時に必須項目として確認
- レジストと重ねて開口確認
事例4:シルク重なり
内容
シルクがパッドやビアに重なっている。
原因
- DRC未実行
- 出力後未確認
対策
- 銅層・レジスト・シルクを重ね確認
- CAD検証機能活用
事例5:旧Revデータ提出
内容
最新設計ではなく、旧リビジョンのガーバーを提出。
原因
- フォルダ管理不備
- ファイル名未整理
- 再出力せずに流用
対策
- ファイル名にRev明記
- 提出前に更新日時確認
- 出力直後のデータのみ提出
事例6:ドリル穴径不一致
内容
ドリルリストと穴図の穴径・穴数が一致しない。
原因
- 設計変更後に再出力していない
- 穴図更新漏れ
対策
- ドリルリスト確認
- 穴図と数値照合
- PTH/NPTH区分確認
👉 ドリルデータについて詳しく紹介しています。
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事例7:単位取り込みミス
内容
ビューア取り込み時に単位を誤設定。
原因
- mm/inch未確認
- ゼロ抑制設定未確認
対策
- 取り込み時に単位確認
- ガーバーとドリル単位統一
※単位が異なっていても、取り込み時に合わせれば問題ありません。
共通する原因
ほとんどのトラブルは、
- 出力設定確認不足
- 数値照合不足
- 最終チェック未実施
に集約されます。
問い合わせを減らす実務対策
- 出力チェック手順を固定化する
- ドリルは必ず数値照合
- 提出前チェックリスト運用
- ファイル命名ルール統一
属人化を防ぐことが重要です。
FAQ|ガーバー提出トラブルのよくある質問
Q1. 一番多い問い合わせは何ですか?
A. 内層出力漏れとPTH/NPTH混在です。
多層基板では内層漏れ、
ドリルでは分離忘れが発生しやすい項目です。
Q2. トラブルは設計ミスが原因ですか?
A. 多くは出力・確認段階のミスです。
設計自体ではなく、
- 出力設定
- 数値照合
- 最終確認不足
が原因であることがほとんどです。
Q3. ドリルの見た目確認だけで十分ですか?
A. 不十分です。
ドリルリスト(ツールリスト)と穴図の
- 穴径
- 穴数
- PTH/NPTH区分
を数値で照合します。
Q4. 単位ミスは重大トラブルになりますか?
A. 取り込み時に合わせれば問題ありません。
重要なのは、
取り込み時に正しく設定しているかどうかです。
Q5. メタルマスク忘れはどう防ぎますか?
A. 一式チェック項目に含めます。
SMT実装がある場合は必須項目として
チェックリストに組み込みます。
Q6. 旧Rev提出を防ぐ方法は?
A. ファイル命名と管理を徹底します。
- ファイル名にRev明記
- 提出前に更新日時確認
- 出力直後データのみ提出
Q7. 問い合わせを減らす最も効果的な方法は?
- 出力後チェック手順の固定化
- ドリル数値照合の徹底
- チェックリスト運用
この3点です。
👉 ガーバー出力後のチェック手順について詳しく紹介しています。
(ガーバー出力後のチェック手順の記事へ)
まとめ
ガーバー提出トラブルの多くは、
設計品質ではなく「確認工程」で防げます。
- 内層漏れ
- PTH/NPTH混在
- メタルマスク忘れ
- 旧Rev提出
これらはすべて、提出前チェックで防げる事例です。
ガーバーは「出力して終わり」ではなく、
確認してからが完成です。


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