DWGとDXFの違い(結論)
DWGとDXFはどちらもCAD図面で使われる形式ですが、役割が違います。
- DWG:AutoCAD中心のネイティブ編集形式
- DXF:他CADとやり取りするための交換形式
基板設計の現場では、この違いを理解していないと
縮尺ズレ・文字化け・レイヤ欠落などのトラブルが起きます。
この記事では、DWGとDXFの違いを整理し、
基板設計での安全な使い分けまで解説します。
DWGとは?特徴と用途
DWGは、AutoCADの標準ファイル形式です。
特徴は以下の通りです。
- バイナリ形式
- 情報量が多い(レイヤ・線種・属性・3D情報など)
- ファイル容量が比較的小さい
- AutoCADとの相性が最も良い
つまり、編集に強い形式です。
社内でAutoCADを使って設計作業を進める場合は、DWGのまま扱うのが効率的です。
👉 DWGとは?については、こちらの記事で詳しく整理しています。
(DWGとは?の記事へ)
DXFとは?特徴と用途
DXFは「Drawing Exchange Format」の略で、
CAD間でデータを交換するための形式です。
特徴は以下の通りです。
- テキストベース(ASCII形式が基本)
- 多くのCADソフトが対応
- 内容を解析しやすい
- DWGより容量が大きくなりやすい
つまり、他ソフトへ渡すための形式です。
基板設計では、機構設計や外形支給データでDXFを受け取ることが多いです。
👉 DXFとは?については、こちらの記事で詳しく整理しています。
(DXFとは?の記事へ)
DWGとDXFの違いを比較表で整理
| 項目 | DWG | DXF |
|---|---|---|
| 形式 | バイナリ | テキスト(交換形式) |
| 用途 | 編集用 | データ交換用 |
| 互換性 | AutoCAD中心 | 多くのCADで読める |
| 容量 | 比較的小さい | やや大きくなる |
| 情報量 | 非常に多い | 一部制限される |
違いの本質は、
DWG=作るための形式
DXF=渡すための形式
です。
👉 DWG・DXFを相互変換する具体的な方法はこちらの記事で解説しています。
DXF↔DWG変換記事へ
基板設計でのDWGとDXFの使い分け
ここが実務で重要なポイントです。
① 外形データを受け取るとき
機構設計から支給されるデータはDXFが多いです。
互換性を重視しているためです。
ただし注意点:
- 単位がmmかinchか確認
- 原点位置を確認
- 文字フォントが崩れていないか確認
② 図面を渡すとき
製造や実装業者に渡す場合は、
DWGよりDXFの方が安全です。
理由は、相手のCAD環境が不明なことが多いからです。
👉 図面データの管理方法については、こちらの記事で詳しく整理しています。
図面データ管理記事へ
③ 社内編集の場合
AutoCAD環境で完結するならDWGが効率的です。
変換を繰り返すと、レイヤ情報や属性が失われることがあります。
DWG・DXFで起きやすいトラブルと対策
文字化け
原因:
- SHXフォント未対応
- 代替フォント置き換え
対策:
- 標準フォント使用
- PDFでも同時出力
縮尺ズレ
原因:
- 単位設定の違い(mm/inch)
- 挿入尺度ミス
対策:
- 取り込み前に単位確認
- 実寸チェック
レイヤ欠落
DXF変換時にレイヤ属性が削られる場合があります。
重要レイヤは変換後に必ず確認します。
👉 AutoCADがなくてもDWG・DXFを閲覧できるDWG TrueViewの使い方はこちら。
DWG TrueView記事へ
DWGとDXFはどちらを使うべきか?
判断基準はシンプルです。
- 自分で編集する → DWG
- 他社へ渡す → DXF
- 確実に形を見せたい → PDFも併用
迷ったら「交換前提ならDXF」と覚えておけば大きな事故は防げます。
👉 DWG・DXFをPDFに変換する方法はこちらで詳しく解説しています。
DXF・DWGをPDFに変換する方法
まとめ
DWGとDXFの違いは、形式の違いではなく「役割の違い」です。
- DWGは編集向きのネイティブ形式
- DXFは互換性重視の交換形式
基板設計では、用途で使い分けることがトラブル防止につながります。
縮尺・文字・レイヤ確認を怠らず、安全なデータ運用を心がけましょう。


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