当記事では、フリーのHPGLビューア「PloViewMini」のダウンロードとインストールを紹介しています。
CADデータや図面を扱う現場では、HPGL形式のファイルを確認する機会が少なく成りましたが、今でもゼロではありません。
しかし、無料で安定して動作するHPGLビューアは意外と見つからず、過去の図面や出力データを確認する際に困ることも多いものです。
そんな中で見つけたのが「PloViewMini」。
軽快な動作とわかりやすい操作性を備えたフリーソフトで、HPGLデータを見ることに特化したツールです。
この記事では、フリーのHPGLビューア「PloViewMini」のダウンロードとインストール方法を紹介します。
PloViewMiniとは?
HPGL形式のファイルを閲覧できる無料ソフトを探しても、意外と見つからないものです。
特に、複雑な回路図や詳細な図面データを扱うエンジニアや設計者にとって、HPGLビューアは欠かせないツールですが、市販の多くは有料版か、あるいは高価なCADソフトの一機能として組み込まれているのが現状です。
無料ソフトは軽量で手軽に導入できる反面、動作が不安定だったり、表示が正確でないケースも少なくありません。
そのため、無料でHPGLを閲覧でき、なおかつPDF変換まで対応しているツールは非常に限られており、多くの利用者が選択肢の少なさに悩まされています。
そこで登場するのが「PloViewMini」です。
このソフトは、有料版『PloView』の中核となるHPGLビューア機能だけを切り出して提供されたフリー版であり、制限付きながらも高い安定性と軽快な動作を誇ります。
ツールバー上には使用できないグレーアウトされたアイコンがいくつかありますが、それでも表示速度の速さや描画の滑らかさは有料版譲りで、ストレスなく閲覧作業を行うことができます。
さらに、ズームやスクロールもスムーズで、大判データや複雑な図面を扱う際にも快適です。
HPGLファイルの読み込みも迅速で、複数のページを切り替える際のレスポンスも良好です。
全体として、PloViewMiniは無料ソフトの枠を超えた完成度を持つHPGLビューアとして、多くのユーザーにとって心強い存在と言えるでしょう。
「PloViewMini」のダウンロード
下記、有限会社イソプロテックさんの公式サイトからダウンロードできます。名前やメールアドレスの登録も不要で、すぐに入手できます。
ダウンロードページには、無料版でできること・できないことの一覧が掲載されていますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
公式サイト
PloViewMini公式サイト(イソプロテック)
「PloViewMini」のインストール
ダウンロードしたファイル PloViewMini804J.zip の中のsetup.exeをダブルクリックでインストール開始。

セットアップ画面で同意するにチェックを入れて次へを押します。

次のウィンドウでユーザー情報を入力し次へを押します。(画像中の文字列は例です。)

インストール準備完了ウィンドウに変わりますのでインストールを押してください。

セットアップ完了のウィンドウに変わりますので完了を押してください。
View the README fileとLaunch applicationにチェックが入ったままで問題ありません。

インストールが完了してploviewminiが立ち上がりました。
使用感と特徴
PloViewMiniは、単なるビューアではなく、取り込んだHPGLデータを回転やミラー反転して表示できる点が便利です。
これにより、単に図面を眺めるだけでなく、視点を変えてレイアウトの確認や設計方向の把握を行うことができます。
例えば、縦長データを横向きに変えることでプレゼンテーション用に見やすく整えたり、部品面と半田面の切り替えを使ってレイヤー構成を比較するなど、設計確認の効率化に大いに役立ちます。
また、マウス操作によるズームやパンも非常にスムーズで、細部のトレースやパターンチェックにも適しています。
背景色の変更や線の色調整も行えるため、長時間の作業でも視認性を保ちながら快適に作業が可能です。
さらに、複数のHPGLファイルを同時に開いて比較表示する機能もあり、同一プロジェクト内でのバージョン差異の確認にも便利です。
ただし、あくまで“ビューア専用”であり、PDF出力や印刷機能は備わっていません。
画面キャプチャで印刷することは可能ですが、縮尺やスケールが正確に保たれない点には注意が必要です。
より精密な出力を行いたい場合は、有料版のPloViewの導入を検討すると良いでしょう。
有料版との違い
PloViewMiniは無料で使える点が魅力ですが、実際の運用で印刷やPDF変換を行いたい場合は、有料版の『PloView』を検討するのがおすすめです。
有料版では、出力機能を含むすべてのツールが利用でき、実務でも十分な性能を発揮します。
さらに有料版では、HPGL以外にもDXF、Gerber、PDFなど複数の形式に対応しており、ファイル変換やレイヤー管理、寸法計測などの機能が充実しています。
印刷範囲の指定や拡大縮小印刷も可能で、業務用途において効率的なドキュメント管理が行える点が大きな魅力です。
カラープロットや線幅設定の細かな調整にも対応しており、出力結果を実際の図面品質に近づけることができます。
また、複数ファイルの一括変換機能も備えており、日常的に多くのHPGLデータを扱うユーザーにとって時間短縮の効果が期待できます。
総合的に見て、有料版『PloView』はPloViewMiniの軽快さをそのままに、プロフェッショナルな作業環境を実現するための最適な選択肢といえるでしょう。
余談になりますが、私が使っている新しいレイアウト設計CADシステムはHPGL出力機能を持っていません。
ですので、HPGLをPDFに変換する事もこの先は無くなっていくでしょう。
HPGLフォーマットは過去の物になりつつあるのかもしれません。
まとめ
フリーのHPGLビューア「PloViewMini」のダウンロードとインストールを紹介しました。
取り込んだHPGLデータを回転をかけたりミラーをかけたり出来る点は見るだけのビューアとは違っています。
縦長で取り込まれたHPGLデータを回転をかけて横長にしたり、部品面視で出来ている半田面側のHPGLデータをミラー移動して半田面側から見た状態にしたりできます。
ですが、ビューアですので見る事だけに限定されています。
PDFに変換したりプリンターを経由して紙への印刷は出来ません。
使用するシーンはとにかく画面上だけでいいからHPGLフォーマットのデータをとにかく確認したいという場合に限定されます。欲をいうならばせめて、印刷可能であって欲しいところですね。
画面をキャプチャして印刷するという方法もありますが、元の絵柄の尺度を保っての印刷にはなってくれません。
後々の図面化やPDF化、あるいは紙への印刷といった実用性を考えるとPloViewMiniの有料版であるるPloViewを購入する方が賢い選択になると考えます。


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