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USB規格の速度と基板設計時の注意点をわかりやすく解説

USB規格の速度と基板設計 基板設計を知る
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USB規格は世代ごとに転送速度や電気的仕様が進化しており、
基板設計においても使用するUSB規格によって必要な対策が大きく異なります。

本記事では、USB規格ごとの転送速度を整理するとともに、
基板設計時に意識すべきポイントを理解するための前提知識として解説します。


USBとは?

USB(Universal Serial Bus/ユニバーサル・シリアル・バス)は、
パソコンや組込み機器に周辺機器を接続するための汎用インターフェース規格です。

USBは以下の2つの役割を持っています。

  • データ転送(通信)
  • 電力供給(バスパワー)

近年ではUSB Type-Cの普及により、高速通信・高電力供給・映像出力など、
1つのインターフェースで複数の機能を担う規格となっています。


USB規格ごとの転送速度

USB1.0 / USB1.1

  • 規格策定年:1996年 / 1998年
  • 最大転送速度:12 Mbps
  • 主な用途:キーボード、マウスなどの低速デバイス

低速通信のため、基板設計上の信号品質対策は比較的容易です。


USB 2.0

  • 規格策定年:2000年
  • 最大転送速度:480 Mbps

USB2.0は長期間にわたり主流だった規格で、
現在も多くの機器で使用されています。

基板設計では差動配線が必要ですが、
USB3.x以降と比べると配線条件は比較的緩やかです。


USB3.xシリーズと名称の違い

USB3以降は規格拡張のたびに名称が変更され、分かりにくくなっています。

USB 3.0 / USB 3.1 Gen1 / USB 3.2 Gen1

  • 最大転送速度:5 Gbps
  • 規格策定年:2008年

名称は変わっていますが、いずれも同一の5Gbps規格です。


USB 3.1 Gen2 / USB 3.2 Gen2

  • 最大転送速度:10 Gbps
  • 規格策定年:2013年

高速化により、
配線長・インピーダンス管理・リターンパスなどの影響が顕著になります。


USB 3.2 Gen2×2

  • 最大転送速度:20 Gbps
  • 規格策定年:2017年
  • 端子:USB Type-Cのみ

2レーンを使用する構成のため、
レイアウト制約や層構成の検討が重要になります。


USB4シリーズ

USB4

  • 最大転送速度:20 Gbps / 40 Gbps
  • 端子:USB Type-C

USB4ではThunderbolt技術を取り込み、
高速通信と柔軟なプロトコル構成が可能になっています。


USB4 Version 2.0

  • 最大転送速度:最大80 Gbps

非常に高速なため、
基板材料・配線長・リファレンス設計の遵守が強く求められます。


USB規格と速度の一覧表

USB規格最大転送速度
USB1.112 Mbps
USB2.0480 Mbps
USB3.2 Gen15 Gbps
USB3.2 Gen210 Gbps
USB3.2 Gen2×220 Gbps
USB420〜40 Gbps
USB4 Version 2.0最大80 Gbps

基板設計時にUSB規格を把握する重要性

基板設計の段階で使用するUSB規格を把握しておくことで、
信号品質の確保や電源設計、レイアウト設計などに必要な対策を適切に行うことができます。

USB規格が変わることで、以下の設計条件が大きく変化します。

  • 差動配線のインピーダンス管理
  • 配線長・スキュー管理
  • ビアや分岐の扱い
  • GNDリターンパスの確保
  • VBUS電源容量と保護回路

規格を曖昧にしたまま設計を進めると、
通信エラーやEMI問題、設計手戻りの原因になるため注意が必要です。


USB Type-Cは「形状」であって「速度」ではない

USB Type-Cは端子形状を示すものであり、
転送速度はUSB規格とケーブル・ICの対応状況によって決まります。

そのため、
「USB-Cだから高速」という判断は誤りとなる場合があります。


まとめ

USB規格は世代ごとに高速化が進み、
それに伴い基板設計の難易度も高くなっています。

  • 使用するUSB規格を設計初期に明確化する
  • 規格ごとの設計要求を理解する
  • 速度だけでなく電源・レイアウトも考慮する

これらを意識することで、
安定したUSB通信を実現する基板設計につながります。

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